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KANON / 山上新平
商品詳細
サイン入り
今最も注目されている気鋭の写真家のひとり、山上新平による写真集。
3つの章からなる本作は、安寧を恐れ、否定し続けてきた写真家の過去/現在/未来を、蝶と共に舞い飛びながら追走する構成になっている。巻末には、幅允孝のテキストを収録。造本設計は町口覚。
―――
山上新平にとって、世界は複雑で触れ難いものだった。
カメラを手に山へと分け入り、そこにある木々を凝視して写真を撮る。
崖の上から、海に打ち寄せる波の表情を捉えて写真を撮る。
山上にとって、それが世界と触れあう唯一の手段だった。
ある日、山上の手に傷ついた蝶が止まった。その蝶は、傷を負っても飛ぼうとした。
その日から山上は、蝶の写真を撮りはじめた。
またたく命は、山上にとって世界と自分とを繋ぐよりしろとなった。
KANON ─ それは、またたく命の輪唱。
山上の写真には、現代を生きる私たちの絶望と希望が写っている。
山上新平(Shinpei Yamagami)
1984年神奈川県生まれ。東京ビジュアルアーツ卒業後、イイノ・メディアプロを経て、写真家として活動をはじめる。驚くべき視覚能力を駆使し、徹底して被写体に対峙しながら、写真を描き出す。グループ展「LUMIX MEETS/ BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #3」(パリ/東京、2016)を皮切りに、2017年には「Daikanyama photo fair competition」にて奈良美智賞を受賞。その後、「山上新平展」思文閣(東京/京都、2019)、「The Disintegration Loops」POETIC SCAPE(東京、2019)などを経て、2022年デザイナーの皆川明(ミナペルホネン)発行による初めての写真集『Helix』を刊行。2023年、東京都写真美術館が主催の「見る前に跳べ 日本の新進作家 vol.20」に選出され、同展に合わせて造本家の町口覚による『Epiphany』(bookshop M、2023)を刊行。また『liminal (eyes) YAMAGAMI』(bookshop M、2022)を刊行し、同名の展覧会を旧大佛次郎茶亭(鎌倉、2023)で開催。
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