ADIEU MARIA MAGDALENA / Mamma Andersson

ADIEU MARIA MAGDALENA / Mamma Andersson

販売価格: 10,450(税込)

商品詳細

30cm×23.5cm 56P


ダラス美術館、ハマー美術館、ロサンゼルス現代美術館、ニューヨーク近代美術館、モデナ美術館など、世界中の美術館のコレクションに収蔵されている、スウェーデンの画家、Mamma Andersson(マンマ・アンダーソン)の作品集。

2023年10月から11月にかけてパリのギャラリー「David Zwirner」で開催した展覧会に伴い刊行された1冊。

本書は、マンマ・アンダーソンの作品に繰り返し現れるテーマやモチーフを考察し、喪失にまつわる複雑で深い感情をほのめかしています。

カール・フレドリック・ヒルやヴィルヘルム・ハンマースホイといった他のスカンジナビアの画家たちの作品から影響を受けた彼女は、内面世界と外界との間に存在する緊張関係を探求し、彼女の構図には印象的な静けさと内省的な空気が漂います。これまでのようなボードに油彩で描かれた作品とは異なり、本シリーズでは主にキャンバスが用いられており、より大きなサイズでの制作が可能となったことで、絵画空間における構図の可能性が広がっています。トロンプ・ルイユ(だまし絵)の技法を駆使し、アーティストは自身の家や想像の中から得た不穏な室内風景を重ね合わせ、画面上の表層とイメージの相互作用を通じて表現の本質を追求。家庭的な空間に、かすかな閉所恐怖を想起させるような効果を生み出しています。

本カタログは、これまでに出版された3冊の近作集に続くものであり、彼女の人生におけるこれまでの段階に対する、象徴的な別れの意が込められています。長年マンマ・アンダーソンとコラボレーションを重ねてきた作家カール・オーヴェ・クナウスゴールは、本書に寄稿したテキストの中で、アーティストが喚起する多層的な世界に対し、夢のような視点を与えています。