月の裏側へ / 馬込将充

月の裏側へ / 馬込将充

販売価格: 4,400(税込)

商品詳細

25.7cm×18.2cm 136P
※表紙は4種あり(こちらで選ばせていただきます)


再入荷しました。

第13回写真1_WALL審査員奨励賞(菊地敦己選)、 第14回写真1_WALLファイナリストなど注目を集める写真家、馬込将充による写真集。

一見、私的な関係性や身の回りの風景を綴った写真には、光と影、存在と揺らぎが、静かにつよく同居する。目の前のいまに結晶している、目には見えない過去の時間、日々の錘や潜熱、未来への足どり。それらを眼差そうとして、写真が生まれた。

写された場所の多くは、人と建物が共に在るありふれた光景―建物は人が構築し人を護りつつ、同時に人を閉ざすものにも見える。その窓は、ひとつひとつに生活を灯しながら、一方で固有のものを覆い隠す。
身体と環境、個と街とのあいだに生じる親愛と軋みを通して、写真は世界に向き合おうとする。そこに静かに写し出される痛みや憧憬は、時間を跨ぎ、個を超えて息づく。

白い表紙と剥き出しの背の表情に、複雑な糸が覗く。月と地球のように光と影は離れられず、その裏側への深い希求を湛えた作品群。

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月の裏側、僕らの位置からは見えないとされているそのメタファーは、ページを捲るたび、新たな意味を帯びていく。 日々に満ちているはずの刹那の祈りは、刮目されるその時、重力を受けながら光を纏い、瞬く。その祈りとは、ここに写っている人・物・風景と、あなた、その交わりで立ちあらわれる何かの異名に他ならない。 あまりの眩しさに一度目を閉じる、ずっと探していたものが瞼の裏に焼き付いている。

『月の裏側へ』帯文より─ 島口大樹(小説家)