沈没家族 ――子育て、無限大。 / 加納土

沈没家族 ――子育て、無限大。 / 加納土

販売価格: 1,760円(税込)

数量:
19cm×13cm 236P


90年代東京で「沈没家族」という共同保育の試みがあった。そこで育ち、大人になった著者は、かつての同居人、保育人たち、そして父と母を訪ね、映画を制作した。当初、大学の卒業制作としてつくられたその映画『沈没家族』は、映画祭や自主上映などで評価を得、『劇場版 沈没家族』の公開に至った。

本書は、そのドキュメントであり、著者自身の、アイデンティティをめぐる旅でもある。


「沈没家族」とは
1995年、非婚のシングルマザーだった僕の母・加納穂子さん(当時23歳、加納土1歳)は、共同で子育てをしてくれる「保育人」を募集するビラをまき始めた。「あなたも、一緒に子育てしませんか?」独身男性や幼い子をかかえた母親など10人ほどが集まった。

東京・東中野のアパートでの共同保育。穂子さんが専門学校やその後の仕事で土の面倒をみる時間が取れないとき、当番制で子守をした。「沈没家族」という名前は、当時の政治家が「男女共同参画が進むと日本が沈没する」と発言したのを聞いて、腹を立てた保育人が「それならうちは沈没家族だ」と言ったことにちなむ。

その後アパートが手狭になったこともあり、ほかの数組の母子や保育人とともに5LDKの一戸建てアパートに引っ越す。「沈没ハウス」と呼ばれたそのアパートには、居住者だけでなく多くの人が出入りするようになる。「沈没家族」は、当時、家族の新しいかたちとして注目を浴びた