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『ポスト・ムラカミの日本文学』改訂新版 / 仲俣暁生
商品詳細
編集者、文筆家の仲俣暁生が、村上春樹と村上龍はそれまでの日本文学をどのように変えたか考察した評論集。
二人の「ムラカミ」に続く世代の作家──保坂和志、阿部和重、町田康、吉田修一、堀江敏幸、星野智幸、赤坂真理はどのように文学を刷新したか。いまもいちばんあたらしい、現代日本文学理解のための最良の副読本。
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小説に書かれる言葉は、まだ社会的に大きな声にはなっていない個人の言葉です。その意味で作家はよく「炭鉱のカナリア」にたとえられます。「炭鉱のカナリア」の役割は危機の到来をいち早く告げることですが、小説の役割はかならずしもネガティヴな状況を先取りするばかりではありません。あるところではすでに結実しているのに、まだ多くの人と共有されていない新しい考え方や生き方をもっともよく伝えうるメディアは、もしかしたら小説なのではないか、とぼくは考えています。
(はじめに より)
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目次
はじめに(2002 年)
第一章 村上春樹と村上龍── 70 年代後半という時代
第二章 「ポップ文学」と「ポストモダン文学」── 80 年代文学の迷走
第三章 保坂和志と阿部和重── 90 年代前半の「風景」
第四章 「J文学」の廃墟を超えて── 90 年代後半のリアル
第五章 21 世紀日本文学の行方
二十二年後のあとがき(2024 年)
◎本書で取り上げられている主要作品
村上春樹『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『神の子どもたちはみな踊る』、村上龍『限りなく透明に近いブルー』『コインロッカー・ベイビーズ』『愛と幻想のファシズム』、高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』『日本文学盛衰史』、保坂和志『プレーンソング』、『この人の閾』、阿部和重『アメリカの夜』、『インディヴィジュアル・プロジェクション』『ニッポニアニッポン』、堀江敏幸『郊外へ』、吉田修一『最後の息子』『パレード』、星野智幸『最後の吐息』『嫐嬲』、高見広春『バトル・ロワイアル』、黒田晶『メイド イン ジャパン』 etc...
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