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HEADS TOGETHER. WEED AND THE UNDERGROUND PRESS SYNDICATE 1965–1973 / David Jacob Kramer

HEADS TOGETHER. WEED AND THE UNDERGROUND PRESS SYNDICATE 1965–1973 / David Jacob Kramer

販売価格: 8,800(税込)

商品詳細

25cm×19cm 566P


アメリカを拠点に活動するオーストラリア人ライターのデヴィッド・ジェイコブ・クレイマー(David Jacob Kramer)の作品集。

ZINEカルチャーのルーツでもあり、1966年から1970年代にかけて活動したカウンターカルチャー系の新聞・雑誌のネットワーク「アンダーグラウンド・プレス・シンジケート(The Underground Press Syndicate・通称UPS)」のヴィジュアルドキュメンタリー集。

現在では「The Sixties(1960年代)」と呼ばれている若年層によるカウンターカルチャーの蜂起は、出版史上最大のブームのひとつ「UPS」がきっかけとなった。「UPS」は5つのカウンターカルチャー紙による緩やかな連合体として1966年に始まり、わずか数年のうちに世界中で500以上の雑誌や新聞を発行、数百万人の読者へと届くまでに拡大した。

「UPS」は「大麻のように拡大している」。「ハイ・タイムズ(HIgh Times)」誌の創業者であり長年にわたり「UPS」運営し、かつ大麻ディーラー、カンナビス使用の合法化を唱える活動家であったトム・フォーケイド(Tom Forcade)はそう語る。その比喩はまさに相応しく、「UPS」は大麻の合法化運動を加速させ、大麻は「UPS」の活動の象徴となった。その結果、大麻使用があまりに蔓延したことで、大麻は政府機関が「UPS」を取り締まるうってつけの手段となった。その一方で活動家は大麻を標章として誇り、「UPS」の題字に華を添えた。誌上のテキストの隙間には、大麻から着想を得た絵柄の「スポットイラストレーション」と呼ばれる小さな挿絵が所狭しと描かれ、大麻は「UPS」の誌面を埋め尽くしていった。

本書ではこの種のドローイングを集め、「大麻アート」界ではあまり知られていない人々や、サインが書かれていないために名前を知られることがないままになった人々に光を当てている。また、CIAが禁制品として扱っていた頃に使用されていた大麻栽培の手引きも収録。ほかにも、活動家志向に合わせて作られた、サイケデリックなビジュアルの大麻用の巻紙も紹介する。

アメリカの国内外で大麻の合法化が急速に進む中、かつて扇情的であった状況に対し、今では大麻は奇妙なほどに落ち着きを見せている。合法化のために戦った人々や、ヒッピーがターゲットにされるずっと以前に大麻を使って策略的に犯罪者に仕立て上げられていた黒人やラテン系の人々は、今大麻市場で暴利なほどに恩恵を受けている者たちが思い返すことはないのだ。

本書が取り上げる作品は、大麻が潜在的に公共善として信じられ、腐敗した強大な権力にも対峙できるほどの重大な変革をもたらすことができるものとして、肯定的に吸われていた時代を物語る。

あわせて、アメリカ人詩人であるイシュマエル・リード(Ishmael Reed)、ベトナム戦争の反戦活動家であるジョン・シンクレア(John Sinclair)、合衆国憲法修正第1条の弁護士であるマージョリー・ハインズ(Marjorie Heins)、ライターのマリアン・ウィザード・バスケス(Mariann Wizard-Vasquez)、アメリカ人作家・編集者であるエイブ・ペック(Abe Peck)のオーラルヒストリー(口述歴史)を収録する。