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庭とエスキース / 奥山淳志
商品詳細
再入荷しました。
いなくなってしまった人のことを想う。多くの言葉を交わし、ともに時間をすごし、心に触れた(ような、気がする)人が、どう生きていたのかを。
写真家である著者は、北海道の丸太小屋で自給自足の暮らしをしている「弁造さん」と出会い、14年にわたって撮影し続けた。現代社会への反抗ではなくいずれ来る未来のために、開拓時代の暮らしを続け、庭をつくっていた弁造さん。画家になる夢を抱きながらも、1枚だけしか完成させることができなかった彼が遺したたくさんのエスキース(下絵)。弁造さんの”生きること”はなんだったのか。本書には、静かに綴られる弁造さんとの日々や記憶の断章と、呼応する40点の写真が掲載されている。
”生きること”とか、一人の人を「本当に知る」、というのは答えの出ない大きな問いで、輪郭が見えたと思ったらその瞬間から淡くにじんでいく。他者の記憶を譲りうけること、一人の人間の輪郭をとらえようとすること、他者を通して自分を見ること。著者はこの大きな問いを簡単に結論づけることなく、繰り返し繰り返し、記憶に呼ばれるままに想いを巡らせる。この本を書き上げた今でもきっとそれは変わらず、それは描いても描いても完成することのない、エスキースのようなものなのだろうと思う。そのまなざしと、写真というメディウムが持つ特別なちからが、わたしたちの心を打つ。
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