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〈寝た子〉なんているの? ー見えづらい部落差別と私の日常 / 上川多実
商品詳細
再入荷しました。
日常の中で見えづらい差別は当事者をどう惑わせ苦しめるのか。泣いて笑って、やがて日本社会の様々なマイクロアグレッションに気付かされる、まったく新しい痛快自伝エッセイ。
関西の被差別部落出身で解放運動をする両親のもと、東京の部落ではない町で生まれ育った著者。家では両親から「差別に負けるな」と言われ、外では「部落なんて知らない」と言う友人たちに囲まれ、混乱しながら自分なりの部落差別との向き合い方を探り大人になる。「差別なんてもうない。〈寝た子〉を起こすな」と言われがちな部落問題。2児のシングルマザーとなった著者は子どもに、ママ友に部落をどう伝えるのか。
上川さんのさらさらとした文章が、とてもよいです。
誰かを責めるのではなく、けれど諦めることもなく、ご自身の人生を通して体験したこと考えをお子さんに(次世代に)伝えようと言葉を紡いでおられる姿勢が全体に通じています。
それにしても、自分自身のマイクロアグレッションがどのようにつくられてきたのか、もはや見えないくらいに層が厚いことが、本書を読んでいると嫌というほどわかります…。
個人情報をさらされたことよりも、差別をないこととされている方がつらい、と語る著者の言葉は、本当に重い。
いつの間にか共感が理解のベースになってしまった世の中で、自分に関係があるかないかではなく“みんなの問題”として取り戻すために、この本はとても大きな意味を持つと思います。
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