港の人 付単行本未収録詩 / 北村太郎
18.2cm×13cm 128P
函入り
現代詩を代表する詩人・北村太郎による名詩集『港の人』が待望の復刊。
詩人が晩年に暮らした横浜の、めぐる季節の中で編まれたしずかな33篇。みずみずしく軽やかな言葉の中にも死のイメージが影をおとし、どこまでも自由ですこしさみしい詩人の背中が見えるようです。
函には岡鹿之助の装画。クロス装、函入りの端正な装本が美しい一冊です。
無は一つみたいだけれど
じつにたくさんある
必然をいくら細かに砕いてみても
ちっとも
偶然はでてこない
海の教訓は
とてもきびしい
でも
もっときびしくてもいいとおもいながら
午後
やました公園をひとまわりして
部屋に帰って
静物の位置をすこしなおす
函入り
現代詩を代表する詩人・北村太郎による名詩集『港の人』が待望の復刊。
詩人が晩年に暮らした横浜の、めぐる季節の中で編まれたしずかな33篇。みずみずしく軽やかな言葉の中にも死のイメージが影をおとし、どこまでも自由ですこしさみしい詩人の背中が見えるようです。
函には岡鹿之助の装画。クロス装、函入りの端正な装本が美しい一冊です。
無は一つみたいだけれど
じつにたくさんある
必然をいくら細かに砕いてみても
ちっとも
偶然はでてこない
海の教訓は
とてもきびしい
でも
もっときびしくてもいいとおもいながら
午後
やました公園をひとまわりして
部屋に帰って
静物の位置をすこしなおす