HUTS, TEMPLES, CASTLES / Ursula Schulz-Dornburg

26cm×23cm　96P


ドイツ人フォトグラファー、ウルスラ・シュルツ＝ドルンブルク（Ursula Schulz-Dornburg）の作品集。

第二次世界大戦後、アムステルダム市は、通りや公園で暴れまわる子供たちの居場所として、子供たちが、ほとんど監視なしに遊び、作り、創造し、破壊できる空間として、ヨンゲンランドを設立しました。

手漕ぎボートでしか行けない島にあるヨンゲンランドは、その後、廃材を利用して実験的に作られた広大な集落に成長していきます。ここでは、子どもたちは食べ物を調理し、動物を育て、火を起こし、互いに交易を行い、大人がほとんど介入することなく、子供たちは知恵と工夫を出し合って暮らしていました。

1969年、建築写真家のウルスラ・シュルツ＝ドルンブルクは、2人の幼い子どもを連れてデュッセルドルフに引っ越したとき、ドイツの厳しく規制された遊び場とは反対側にあるヨンゲンランドを発見しました。子供たちが遊ぶ即席の建物に魅了され、それらが建設、使用、解体、再形成される様子を広範囲にわたって写真に収めていきました。

彼女の写真は、直感的な建築の知性を捉え、独自の慣習や革新性を持つヴァナキュラー建築のジャンルを写し出し、リスクとチームワークと自由を伴う子供時代のアイデアを讃えるものであると同時に、ほとんど失われたユートピアの痛烈な記録ともなっています。