絵にしかできない / 諏訪 敦、大竹昭子
15cm×10cm 88P
随筆・小説・書評・写真論など文筆業のほかトークやリーディングなどノンジャンルで活動する作家、大竹昭子のセルフ出版「カタリココ文庫」。
本書は、画家、諏訪敦と大竹昭子による対談集。
諏訪敦は緻密な描法で知られ、絵画制作に注ぎ込むエネルギー、技術、パッションは尋常ではありません。
写真と絵画はどちらも二次元の表現ですので、対象が克明に描きだされている場合、写真と思いちがいすることがよくありますが、具象絵画には長大な時間と根気を求められ、見かけは似ているようでも両者のあいだには大きな隔たりがあります。「写真みたい」という一言で片づけてしまうと決して見えてこない深淵が、そこには横たわっているのです。
スペイン留学を機に日本人の身体が気になってはじめた舞踏家の大野一雄・慶人のシリーズ、父の遺体を描くことで互いの関係を見つめ、死の存在を問うた<father>、満蒙開拓団として大陸に渡った祖父母の足跡を調査して描いた<棄民>シリーズなど、彼の創作は詳細な取材を通して自分の足下を深く掘り下げることからスタートします。その過程はまるで文学者のようです。
2019年9月のトークと朗読会<カタリココ>と、彼のアトリエでおこなったつづきの対談を収録し、巻末には彼の活動歴を示す詳細な年譜を掲載。
随筆・小説・書評・写真論など文筆業のほかトークやリーディングなどノンジャンルで活動する作家、大竹昭子のセルフ出版「カタリココ文庫」。
本書は、画家、諏訪敦と大竹昭子による対談集。
諏訪敦は緻密な描法で知られ、絵画制作に注ぎ込むエネルギー、技術、パッションは尋常ではありません。
写真と絵画はどちらも二次元の表現ですので、対象が克明に描きだされている場合、写真と思いちがいすることがよくありますが、具象絵画には長大な時間と根気を求められ、見かけは似ているようでも両者のあいだには大きな隔たりがあります。「写真みたい」という一言で片づけてしまうと決して見えてこない深淵が、そこには横たわっているのです。
スペイン留学を機に日本人の身体が気になってはじめた舞踏家の大野一雄・慶人のシリーズ、父の遺体を描くことで互いの関係を見つめ、死の存在を問うた<father>、満蒙開拓団として大陸に渡った祖父母の足跡を調査して描いた<棄民>シリーズなど、彼の創作は詳細な取材を通して自分の足下を深く掘り下げることからスタートします。その過程はまるで文学者のようです。
2019年9月のトークと朗読会<カタリココ>と、彼のアトリエでおこなったつづきの対談を収録し、巻末には彼の活動歴を示す詳細な年譜を掲載。