Ghost and Spirit / Mike Kelly

23.5cm×17cm 304P


1970年代以降のアートの発展に大きな影響を与えたアーティスト、Mike Kelly（マイク・ケリー）の40年にわたるキャリアの意義を浮き彫りにし、彼の死後はじめて欧州で開催された大規模な回顧展に合わせて刊行された作品集。

マイク・ケリー（1954-2012）は、パフォーマンス、インスタレーション、ドローイング、ペインティング、ビデオ、写真、サウンド、テキスト、彫刻を縦横無尽に織り交ぜた不遜で先見性のある活動で、現代において最も影響力のあるアーティストの一人と広く考えられている。

本書『Ghost and Spirit』は、初期のパフォーマンスから象徴的なぬいぐるみ作品、そして学校や家族での体験につきまとう歴史、記憶、トラウマの探求に至るまで、ケリーの濃密で色彩豊かな作品群を紹介する。

メディア・イメージの世界の中でいかに存在するか、アートとアーティストの役割、そして身体化について先見的な問いを投げかけ、ケリーはさまざまなペルソナやメディアを採用し、自らの地位を意図的に萎縮させた。ポストモダンで資本主義的なアメリカにおける白人異性愛者という自身の立場から、アイデンティティ、階級、制度的権威についての様々な仮定や問いを投げかけた。アーティストの言葉を借りれば、彼の「長引く影響力」を喚起する多様な視点をまとめたこの展覧会カタログは、ケリーの並外れた活動の複雑さと持続的な関連性を捉えている。