本は読めないものだから心配するな / 管啓次郎
文庫判 304P
再入荷しました。
詩人、比較文学者の管啓次郎が綴った、読書をめぐる思索の書であり、古今東西あらゆる本をめぐるブックガイドであり、世界中の土地や文化について学ぶ手引き。読めば、心のお天気が変わる。また本を読みたくなる。読む人に勇気を与える「読書の実用論」。
「きみ」という呼びかけは、どきっとする。どこか傍観者のように、安全な場所から日和見を決め込んでいたのがばれてしまったようで、そのとき私は“読者”から“当事者”になる。
本書は、読書と本にまつわるエッセイをあつめたものだが、菅さんの鳥の目、虫の目で綴られた文章は、さまざまな本のページの間を泳ぎながら、私たちを遥かな異国や過去まで連れて行ってくれる。
―――
誰だって、思い出すたびに心が揺れるような経験があるだろう。それにむすびついた言葉があるだろう。それにむすびついた人の顔、光、風、匂いがあるだろう。(中略)そうしたすべては、いま、ただ言葉とむすびつくかたちでのみ、きみの記憶に住んでいる。それが詩であり、詩を根底からささえる言葉の黒土だ。
(本文より)
再入荷しました。
詩人、比較文学者の管啓次郎が綴った、読書をめぐる思索の書であり、古今東西あらゆる本をめぐるブックガイドであり、世界中の土地や文化について学ぶ手引き。読めば、心のお天気が変わる。また本を読みたくなる。読む人に勇気を与える「読書の実用論」。
「きみ」という呼びかけは、どきっとする。どこか傍観者のように、安全な場所から日和見を決め込んでいたのがばれてしまったようで、そのとき私は“読者”から“当事者”になる。
本書は、読書と本にまつわるエッセイをあつめたものだが、菅さんの鳥の目、虫の目で綴られた文章は、さまざまな本のページの間を泳ぎながら、私たちを遥かな異国や過去まで連れて行ってくれる。
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誰だって、思い出すたびに心が揺れるような経験があるだろう。それにむすびついた言葉があるだろう。それにむすびついた人の顔、光、風、匂いがあるだろう。(中略)そうしたすべては、いま、ただ言葉とむすびつくかたちでのみ、きみの記憶に住んでいる。それが詩であり、詩を根底からささえる言葉の黒土だ。
(本文より)