韓国文学の中心にあるもの / 斎藤真理子

韓国文学の中心にあるもの / 斎藤真理子

販売価格: 1,650円(税込)

数量:
19cm×13cm 328P

再入荷しました。


『82年生まれ、キム・ジヨン』『フィフティ・ピープル』『ギリシャ語の時間』など、数多くの韓国文学の翻訳を手掛ける斎藤真理子が、韓国文学の魅力の謎を紐解いた1冊。

なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』はフェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。

―――

『最近日本で、韓国文学の翻訳・出版が飛躍的に増えている。この現象は、読者の広範でエネルギッシュな支持に支えられたものだ。読者層は多様で、一言ではくくれないが、寄せられる感想を聞くうちに、読書の喜びと同時に、またはそれ以上に、不条理で凶暴で困惑に満ちた世の中を生きていくための具体的な支えとして、大切に読んでくれる人が多いことに気づいた。(中略)韓国で書かれた小説や詩を集中的に読む人々の出現は、ここに、今の日本が求めている何かが塊としてあるようだと思わせた。それが何なのか、小説を読み、また翻訳しながら考えたことをまとめたのが本書である。』
(「まえがき」より)