1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい / 小沼理

1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい / 小沼理

販売価格: 1,980円(税込)

数量:
19cm×13cm 272P

再入荷しました。


注目の人文系ライター・編集者の小沼理が、一緒に暮らす同性のパートナーとの日々や、新型コロナウイルス、東京オリンピック、元首相銃撃事件など、著しい社会変化の中で感じた迷い、怒り、喜び、苦しみを綴った3年間の日記。


日記を書くことは、日本で生きているゲイ男性の1人としての「アクティヴィズム」でもあった‒‒

 私はエラー。この感覚は今も続く。「自分がかかわると事態は必ず悪い方へ進む」というイメージも、やっぱり消えない。でも、それで構わない。身につけてきた生き抜く術に愛着をもっているから、人生をやり直したいとは思わない。そう思えるところまではたどり着いた。今は社会の構造や風潮に問題があると知っていて、変えていきたいと思う。個人的な実感から構造を問う文学や映画、音楽の存在に励まされている。ひどいニュースを見るたび、いい加減にしてくれ、と怒りたくなる。その力で、先へ向かおうとすることはできる。足取りに自信がなくても、進みたい方向ははっきりわかっている。
(本文より)