【サイン本】私の猫 / 十文字青
19cm×13cm 186P
作家、十文字青による、私小説的作品「私の猫」をはじめとする猫が登場する小説作品4篇をまとめた短篇集。
そのぬくもりと、ともに暮らした。
―――
自分の猫は、放っておかれるとすり寄ってくるくせに、抱くと爪を立てたり噛みついたりする。それが腹立たしいと女は言い、引っかかれても噛まれても、事あるごとに猫を抱いた。
だが、残念ながら女の努力は報われず、猫はいつまでも抱かれるのをいやがった。女もいつしか諦めて、あまり自分の猫に構わないようになった。
「なんか、すっごいむかつく。 絶対、だっこ猫にしてやる」
(「私の猫」より)
―――
装丁は名久井直子、装画はタダジュンが手がける。
作家、十文字青による、私小説的作品「私の猫」をはじめとする猫が登場する小説作品4篇をまとめた短篇集。
そのぬくもりと、ともに暮らした。
―――
自分の猫は、放っておかれるとすり寄ってくるくせに、抱くと爪を立てたり噛みついたりする。それが腹立たしいと女は言い、引っかかれても噛まれても、事あるごとに猫を抱いた。
だが、残念ながら女の努力は報われず、猫はいつまでも抱かれるのをいやがった。女もいつしか諦めて、あまり自分の猫に構わないようになった。
「なんか、すっごいむかつく。 絶対、だっこ猫にしてやる」
(「私の猫」より)
―――
装丁は名久井直子、装画はタダジュンが手がける。