【ご予約受付中(6月上旬入荷予定)】photographs / 奥山由之
30cm×25.6cm 106P
※只今ご予約受付中(6月上旬入荷予定)
※ご注文後のキャンセルは不可とさせていただきます。
※同時注文の商品は同梱での発送となります。
第34回写真新世紀優秀賞受賞し、数多くのクライアントワークも手掛けるなど、デビューして間もなく、一躍日本のトップ・フォトグラファーとして注目を集めている写真家、奥山由之による写真集。
本作、『photographs』は、『flowers』(2021年)『windows』(2023年)に続く三部作の完結編です。
亡き祖母との対話として花を見つめた『flowers』。
都市の窓を通して、見知らぬ他者の気配に触れた『windows』。
そして本作『photographs』で奥山が向き合うのは、自身の家族の記憶です。
奥山のアトリエは、かつて祖父母や父が暮らしていた家にあります。その改装中、押し入れの奥から見つかったのは、100冊を超える家族アルバムでした。ページをめくるなかで立ち現れたのは、懐かしさだけではありません。そこに写る父や母、祖父母、さらには会ったことのない先代の人々。その無数の選択の積み重ねの先に、いまの自分がいるという事実。家族という小さな共同体のなかで受け継がれてきた生命の連なりと、そのなかでなお「個」としてどう生きるのかという問いでした。
本作では、その家族写真に写っていた人物たちが、まばゆい光として解き放たれています。誰かの具体的な肖像だったはずの写真は、記憶と時間の輪郭をゆるやかにほどきながら、見る者それぞれの経験や感情を受けとめる、ひらかれた光景へと変わっていきます。
自分自身へと続く継承の歴史への敬意や感慨、そして個人としての選択と、知らず知らずのうちに引き受けている暗黙の規範。そのような「継承と自律」のあいだに横たわる緊張を引き受けながら、奥山は写真を通して、時を隔てた人々や、いまここにいる自身との対話を生み出していきます。
かつて家族アルバムに残された写真には、誰かに見せることを前提としない、無防備で親密な時間がありました。奥山は、その失われつつある写真のあり方に触れながら、きわめて個人的なアーカイブを、私たちに共有可能な普遍的なイメージへと変換していきます。
『photographs』は、ある家族の記録であると同時に、見る者自身の記憶を呼び起こすアルバムでもあります。
私たちはどこから来て、どこへ受け渡していくのか。個として生きながら、誰かの連なりのなかにあるとはどういうことか。個人的なものと普遍的なもの、過去と現在、自身と他者——その境界が静かに溶け合うなかで、ある家族のアルバムから生まれたこの写真集は、いつしか、私たち自身のアルバムになっていきます。
本書の造本もまた、この作品世界と深く呼応しています。家族の記憶を収めるアルバムのように、手にしたときにやわらかな膨らみを感じる佇まい。ファミリーツリーを思わせる深いグリーンの布装。その手触りまでも含めて、『photographs』という体験がかたちづくられています。
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第34回写真新世紀優秀賞受賞し、数多くのクライアントワークも手掛けるなど、デビューして間もなく、一躍日本のトップ・フォトグラファーとして注目を集めている写真家、奥山由之による写真集。
本作、『photographs』は、『flowers』(2021年)『windows』(2023年)に続く三部作の完結編です。
亡き祖母との対話として花を見つめた『flowers』。
都市の窓を通して、見知らぬ他者の気配に触れた『windows』。
そして本作『photographs』で奥山が向き合うのは、自身の家族の記憶です。
奥山のアトリエは、かつて祖父母や父が暮らしていた家にあります。その改装中、押し入れの奥から見つかったのは、100冊を超える家族アルバムでした。ページをめくるなかで立ち現れたのは、懐かしさだけではありません。そこに写る父や母、祖父母、さらには会ったことのない先代の人々。その無数の選択の積み重ねの先に、いまの自分がいるという事実。家族という小さな共同体のなかで受け継がれてきた生命の連なりと、そのなかでなお「個」としてどう生きるのかという問いでした。
本作では、その家族写真に写っていた人物たちが、まばゆい光として解き放たれています。誰かの具体的な肖像だったはずの写真は、記憶と時間の輪郭をゆるやかにほどきながら、見る者それぞれの経験や感情を受けとめる、ひらかれた光景へと変わっていきます。
自分自身へと続く継承の歴史への敬意や感慨、そして個人としての選択と、知らず知らずのうちに引き受けている暗黙の規範。そのような「継承と自律」のあいだに横たわる緊張を引き受けながら、奥山は写真を通して、時を隔てた人々や、いまここにいる自身との対話を生み出していきます。
かつて家族アルバムに残された写真には、誰かに見せることを前提としない、無防備で親密な時間がありました。奥山は、その失われつつある写真のあり方に触れながら、きわめて個人的なアーカイブを、私たちに共有可能な普遍的なイメージへと変換していきます。
『photographs』は、ある家族の記録であると同時に、見る者自身の記憶を呼び起こすアルバムでもあります。
私たちはどこから来て、どこへ受け渡していくのか。個として生きながら、誰かの連なりのなかにあるとはどういうことか。個人的なものと普遍的なもの、過去と現在、自身と他者——その境界が静かに溶け合うなかで、ある家族のアルバムから生まれたこの写真集は、いつしか、私たち自身のアルバムになっていきます。
本書の造本もまた、この作品世界と深く呼応しています。家族の記憶を収めるアルバムのように、手にしたときにやわらかな膨らみを感じる佇まい。ファミリーツリーを思わせる深いグリーンの布装。その手触りまでも含めて、『photographs』という体験がかたちづくられています。
