WHAT THEY SAW: HISTORICAL PHOTOBOOKS BY WOMEN, 1843–1999

WHAT THEY SAW: HISTORICAL PHOTOBOOKS BY WOMEN, 1843–1999

販売価格: 11,000円(税込)

30cm×24cm 352P
限定2000部


写真集の歴史を研究し続ける写真集の魅力の普及、理解を通じて世界中の写真集コミュニティを育むことを目的とするニューヨークの非営利団体「10x10 PHOTOBOOKS」が刊行した作品集。

本作は、写真のはじまりから21世紀の夜明けにかけて女性作家によって作られた写真集をまとめた資料的価値の高い1冊。


アーティストの地理的・民族的な多様性はもちろん、昔ながらの装丁の本、ポートフォリオ、個人アルバム、未出版書籍、ジン、スクラップブックと形態も様々に、写真集の概念を最も広い意味で解釈し、最初の女性写真家アンナ・アトキンス(Anna Atkins)の「British Algae: Cyanotype Impressions 1843-1853」のような有名どころかから、比較的知られていないアリス・シーリー・ハリス(Alice Seeley Harris)「The Camera and the Congo Crime」(1906)、バーバラ・ステパーノヴァ(Varvara Stepanova)「Groznyi smekh. Okna Rosta」(1932年)、エスランダ・カロルゾ・グッド・ロブソン(Eslanda Cardozo Goode Robeson)「African Journey」(1945)、フィーナ・ゴメス・レベンガ(Fina Gómez Revenga)「Fotografías de Fina Gómez Revenga」(1954)、山沢栄子「Far and Near」(1962)、グレタ・アレグレ・サルファティ(Gretta Alegre Sarfaty)「Auto-photos: Série transformações&mdash1976: Diário de Uma Mulher&mdash1977」(1978)まで、幅広い作家がカバーされている。

また、現代写真史におけるあからさまな格差や疎外、中でも西洋人以外の女性や有色人種の女性の写真集に対するアクセス、サポート、資金提供の欠如についても問題提起されている。

移動式の読書室、出版物、様々な公開イベントなどで構成されているこのプロジェクトは、2021年11月に本書の出版と同時に始動する。2022年5月には、ニューヨーク公立図書館(NYPL)ワラーチ部門の協力により、ニューヨーク市5番街/42丁目の「The New York Public Library(NYPL)」の本館で「the What They Saw」読書室が公開される。その後この読書室はプロジェクトで取り上げた50冊以上の本を世界中の人々に紹介するために世界各地を巡回する予定。