RED EYE TO NEW YORK / Janet Delaney

RED EYE TO NEW YORK / Janet Delaney

販売価格: 7,150円(税込)

25cm×21cm 104P


カリフォルニア州バークレーを拠点とするフォトグラファー、ジャネット・デラニー(Janet Delaney)の作品集。

1980年代を通じて、作者はサンフランシスコの写真ラボで働きつつ、時折友人から急な依頼を受けては運び屋としてNYに飛んでいた。思いがけずNYで一時を過ごすことになると、ローライフレックスを携えて街を歩き回り、数々の神話の舞台となったこの都市のリズムや個性をイメージに捉えていった。歩き疲れ、道に迷うこともよくあったが、作者は写真を撮ることによって落ち着きと集中力を取り戻し、自分を押しのけて進んでいく群衆のリズムに身を任せ、都市の構造に織り込まれている歴史の深さに圧倒された。

本シリーズのカラー写真はどれも生命力に満ち溢れている。またそこには、ストリートとそこに住む人々にカメラを向ける作者の寛容なアプローチの萌芽を見ることができる。公共の場における個人の営みと、写真家と被写体の間のつかの間のつながりという2つの要素の貴重な取り合わせをイメージに捉えた。

ロサンゼルスのポール・ゲッティ―美術館写真部門アソシエイト・キュレーターのアマンダ・マドックス(Amanda Maddox)のテキストを収録。

「二度と再び起きることはない変化の最中にある都市を親密な眼差しで捉えたポートレイト… デラニーのイメージは、都会の喧騒の中にあるいくつもの “永遠”を劇的に表現した。そこには、いつでも誰もが自分だけのシャッタースピードで人生を体験しているという感覚が漂っている」– The Observer

「デラニーは、当時のファインアートフォトグラファーの大半が使わなかったプロセスであるカラー写真をあえて選び、時間、場所、人びとを讃える深いつながりを作り出していた」– Aperture

「デラニーの写真は、極めて厳格な意図を維持しつつも、輝かしい美しさに満ちている」– AnOther

「DHLの配送手配を担当している仲のいい友人がいました。彼はたまに電話をかけてきては、次の夜行便でNYに行きたいかと聞き、私はいつもイエスと答えたものです。手荷物の中身を知ることはありませんでした。私に分かっていたのは、空港のカウンターでチケットを受け取ったら5時間半後にはJFKに着いているということだけでした」– ジャネット・デラニー