差異と重複 / 柿内正午

差異と重複 / 柿内正午

販売価格: 3,200円(税込)

21cm×15cm 780P


『プルーストを読む生活』の著者で、「町でいちばんの素人」を自称する会社員、柿内正午による、2021年と2022年の日記が並走する日記本。

ページ上段には2021年の、下段には2022年の日記を掲載。一年の間に起きた「差異」や「重複」が、じんわりと浮かびあがる。



並走する二つの日記。停滞と変容の諸相。どうでもよくない、代わり映えしない毎日。

「自分の日記を読み返しているうちに、もっと書かなくちゃなという気持ちが湧いてくる。この頃の僕は書けない読めないとぼやきつつもなんだかんだ結構読んでいるし書いているのだ。今の僕の方がずっと読めていないし書けていない。この数週間も、後で読み返すときには結構読めてるし書けてるじゃん、と感じるのだろうか。今回ばかりは、そうでもない気がするんだよなあ。というこれもまた、毎回思っていることなのだけど。一日として同じ日はない、というあまりに当然のことすらなんだか忘れてしまうようで、日記を読み返すと、確かに全部ちがう日だなあということと、とはいえ同じような日ばかりだということがよくわかる。同じようなことの繰り返しでも全く同じということはなく、その微妙な差異が積もり積もっていつのまにか見知らぬところにまで辿り着いていたりもするのだ。」(本文より)

そして、何より面白そうな本がどんどん登場する読書記録は、読書案内としても十二分に楽しめます。