SILENCE IS A GIFT / Ciro Battiloro
25cm×22.5cm 92P
ナポリを拠点とするイタリア人写真家、チロ・バッティローロ(Ciro Battiloro)の作品集。
統合政策や開発政策の欠如によって、徐々に「ゲットー化」していく南イタリアの地域で暮らしている人々に焦点を当てたシリーズ。
ナポリのリオーネ・サニタ、コゼンツァのサンタ・ルチア、トッレ・デル・グレーコ。南イタリアには、壁や住民たちの身体に癒えない傷跡が残る土地がある。傷の中には、歴史の記憶と、人々の真実の顔が眠っている。その人々とは、アルフォンソ(Alfonso)、エレナ(Elena)、マルコ(Marco)、ステファニア(Stefania)であるが、それもごく一部にすぎない。同じ地区の出身で互いを知っている者もいれば、そうでない者もいる。彼らに共通しているのは、作者に出会ったという事実である。作者は彼らを追い、カメラを持ち、心をこめて、家庭という親密な場に招き入れてもらった。
作者は彼らの日常の生活の一部となることでその日々を描いた。けっして侵入者となることはなく、友人に、兄弟に、信頼できる相手になったのだ。中心部から離れているという点ではなく、むしろ作者は彼らの驚くべき生命力に注目した。新たな命が生まれ、子供が少年少女へと育ち、やがて親になるのを目の当たりにした。そして、別れを告げなければならない時もあった。
本書は、愛と孤独、生と死、苦しみと喜び、そしてなによりも、親愛と抵抗を描いた一冊なのである。
ナポリを拠点とするイタリア人写真家、チロ・バッティローロ(Ciro Battiloro)の作品集。
統合政策や開発政策の欠如によって、徐々に「ゲットー化」していく南イタリアの地域で暮らしている人々に焦点を当てたシリーズ。
ナポリのリオーネ・サニタ、コゼンツァのサンタ・ルチア、トッレ・デル・グレーコ。南イタリアには、壁や住民たちの身体に癒えない傷跡が残る土地がある。傷の中には、歴史の記憶と、人々の真実の顔が眠っている。その人々とは、アルフォンソ(Alfonso)、エレナ(Elena)、マルコ(Marco)、ステファニア(Stefania)であるが、それもごく一部にすぎない。同じ地区の出身で互いを知っている者もいれば、そうでない者もいる。彼らに共通しているのは、作者に出会ったという事実である。作者は彼らを追い、カメラを持ち、心をこめて、家庭という親密な場に招き入れてもらった。
作者は彼らの日常の生活の一部となることでその日々を描いた。けっして侵入者となることはなく、友人に、兄弟に、信頼できる相手になったのだ。中心部から離れているという点ではなく、むしろ作者は彼らの驚くべき生命力に注目した。新たな命が生まれ、子供が少年少女へと育ち、やがて親になるのを目の当たりにした。そして、別れを告げなければならない時もあった。
本書は、愛と孤独、生と死、苦しみと喜び、そしてなによりも、親愛と抵抗を描いた一冊なのである。