Hermes / Unesco / Martín Bollati

15cm×11cm　1040P

写真とフィクションの関係を研究し、写真装置とその構造の余白に見出される言説の可能性に特に関心を寄せる編集者、Martín Bollati（マルティン・ボラーティ）による作品集。

本書は、ユネスコの世界遺産に登録された作品(写真)に、人工知能を介入させることにより生まれた、架空の考古学的コレクション999点を収録した1冊。

これらの架空のイメージは、出会うことのなかった古代文明間の交わりや、一方が他方に及ぼし得た潜在的な影響について、思索的なネットワークを生み出す。

また、AIによる画像生成が一般的にもおこなわれる現代において、人間が築き上げてきた文明が、人工知能により完全データベース化されてしまったら、私たちの記憶はどうなるのだろうか。その事実を自分自身で認識できるのだろうかという、視覚的な遊び心が溢れながらも、AIによるデジタルコンテンツが普及している現代へ疑問を投げかける１冊。