Nanga Parbat / 石川直樹 Naoki Ishikawa
30cm×28cm 48P
金沢のギャラリー、SLANTが発行する石川直樹のヒマラヤ写真集シリーズ。
あそこが頂上か? いや違う。今度こそ頂上か? いやまた違う。(中略)
何十回も期待を裏切られた末、ようやく周囲に空しか見えない場所に着いた。(本文より/日本語原文)
ナンガパルバット(標高8126m)はパキスタンに聳え立つ孤峰で、世界第9位の高さを誇ります。現地名ディアミールは「山々の王」を意味し、山岳史に残るさまざまな登攀がこのナンガパルバットで繰り広げられてきました。
写真家・石川直樹が初めて挑戦したのは2022年夏。しかし、大きな雪崩によって第1キャンプが消滅し、テントや装備の一切を流されて撤退を余儀なくされました。翌23年夏、あらためて頂上を目指すことになったのです。
ヒマラヤにはめずらしく、標高4200mのベースキャンプに草花が生い茂り、氷雪のない穏やかな風景が広がります。しかし、ひとたび山の懐に入っると「人喰い山」の異名を持つ巨峰の本性を露わにします。第2キャンプ手前、ディアミール壁をどうにか登り切り、すぐに第3キャンプへ。そこから一気に頂上へ向かう計画を立て、夜通し登り続けます。長大なトラバース、その先の崩れやすい岩の上をひたすら登り、ようやく頂上にたどり着いたのでした。
石川にとって、ヒマラヤ8000m峰14座のうち11座目の登頂。厳しくも個性豊かなパキスタンの山岳地帯の稀有な自然環境とそこに至る苦しみや喜び、麓の村人たちとの交流…。20年以上にわたるヒマラヤとの関わりの中で培ってきた経験を総動員した二度にわたる挑戦を克明に記録したのが、本作『Nanga Parbat』になります。
金沢のギャラリー、SLANTが発行する石川直樹のヒマラヤ写真集シリーズ。
あそこが頂上か? いや違う。今度こそ頂上か? いやまた違う。(中略)
何十回も期待を裏切られた末、ようやく周囲に空しか見えない場所に着いた。(本文より/日本語原文)
ナンガパルバット(標高8126m)はパキスタンに聳え立つ孤峰で、世界第9位の高さを誇ります。現地名ディアミールは「山々の王」を意味し、山岳史に残るさまざまな登攀がこのナンガパルバットで繰り広げられてきました。
写真家・石川直樹が初めて挑戦したのは2022年夏。しかし、大きな雪崩によって第1キャンプが消滅し、テントや装備の一切を流されて撤退を余儀なくされました。翌23年夏、あらためて頂上を目指すことになったのです。
ヒマラヤにはめずらしく、標高4200mのベースキャンプに草花が生い茂り、氷雪のない穏やかな風景が広がります。しかし、ひとたび山の懐に入っると「人喰い山」の異名を持つ巨峰の本性を露わにします。第2キャンプ手前、ディアミール壁をどうにか登り切り、すぐに第3キャンプへ。そこから一気に頂上へ向かう計画を立て、夜通し登り続けます。長大なトラバース、その先の崩れやすい岩の上をひたすら登り、ようやく頂上にたどり着いたのでした。
石川にとって、ヒマラヤ8000m峰14座のうち11座目の登頂。厳しくも個性豊かなパキスタンの山岳地帯の稀有な自然環境とそこに至る苦しみや喜び、麓の村人たちとの交流…。20年以上にわたるヒマラヤとの関わりの中で培ってきた経験を総動員した二度にわたる挑戦を克明に記録したのが、本作『Nanga Parbat』になります。