歩きながらはじまること / 西尾勝彦
15.5cm×12cm 340P
再入荷しました。
奈良の街、森の近くで猫と鹿とひっそりと暮らしながら、展示形式の詩の発表、私家版の詩集制作などの活動を積極的に行っている作家、西尾勝彦の詩集。これまでに発表してきた、『朝のはじまり』、『フタを開ける』、『言の森』、『耳の人』に加え、私家版『耳の人のつづき』を収録しています。
いつからか
素朴に
暮らしていきたいと
思うようになりました
飾らず
あるがままを
大切にしたいと
思うようになりました
そうすると
雲を眺めるようになりました
猫がなつくようになりました
静けさを好むようになりました
鳥の声は森に響くことを知りました
けもの道が分かるようになりました
野草の名前を覚えるようになりました
朝の光は祝福であることを知りました
人から道を尋ねられるようになりました
月の満ち欠けを気にするようになりました
遅さの価値を知る人たちに出会いました
一日いちにちが違うことを知りました
ゆっくり生きていくようになりました
鹿の言葉が分かるようになりました
雨音が優しいことを知りました
損得では動かなくなりました
わたしはわたしになりました(『言の森』より「そぼく」)
再入荷しました。
奈良の街、森の近くで猫と鹿とひっそりと暮らしながら、展示形式の詩の発表、私家版の詩集制作などの活動を積極的に行っている作家、西尾勝彦の詩集。これまでに発表してきた、『朝のはじまり』、『フタを開ける』、『言の森』、『耳の人』に加え、私家版『耳の人のつづき』を収録しています。
いつからか
素朴に
暮らしていきたいと
思うようになりました
飾らず
あるがままを
大切にしたいと
思うようになりました
そうすると
雲を眺めるようになりました
猫がなつくようになりました
静けさを好むようになりました
鳥の声は森に響くことを知りました
けもの道が分かるようになりました
野草の名前を覚えるようになりました
朝の光は祝福であることを知りました
人から道を尋ねられるようになりました
月の満ち欠けを気にするようになりました
遅さの価値を知る人たちに出会いました
一日いちにちが違うことを知りました
ゆっくり生きていくようになりました
鹿の言葉が分かるようになりました
雨音が優しいことを知りました
損得では動かなくなりました
わたしはわたしになりました(『言の森』より「そぼく」)