うれしい近況 / 岡野大嗣

うれしい近況 / 岡野大嗣

販売価格: 2,200円(税込)

19cm×13cm 208P


歌集としては異例のヒットを生み出し続けている、さみしさとやさしさが同居する、歌人・岡野大嗣による第4歌集。

How are you? 小さな暮らしが歌になる。


誰だろう毛布をかけてくれたのは わからないからしあわせだった

一生って早いよね、ってどこにでも見られる花をよろこびながら

ああ好きでよかったなっていうライブ 今から帰路が待ち遠しいよ

見つかってうれしい在庫検索の紙を見せてくれる なんて顔

きみの撮るきみの近所はうつくしい世界遺産も間近だろうね

乗ってきた電車を夜に見やるときあんなまぶしい中にいたっけ?



岡野大嗣(おかの・だいじ)
歌人。2014年に第1歌集『サイレンと犀』、19年に第2歌集『たやすみなさい』(ともに書肆侃侃房)を刊行。18年、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、19年に谷川俊太郎と木下龍也との詩と短歌の連詩による共著『今日は誰にも愛されたかった』、21年に第3歌集『音楽』(ともにナナロク社)を刊行。21年、がん経験者による歌集『黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える』(左右社)を監修した。関西の月刊誌「MeetsRegional」で「レッツ短歌!」 連載中。 反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。