パン屋のパンセ / 杉崎恒夫
18cm×13cm 138P
歌人、杉崎恒夫が90歳で遺した瑞々しい歌集。
90歳になったとき、こんな軽やかさと透明さと、意地悪さとかなしさをあわせもった目で、世界をこんな形でスケッチできたらどんなにいいだろう。体は自分から遠くなるが心は風通しのよいままで。
アンパンの幸福感をふくらます三分の空気と七分のアンコ
やわらかいパンを金具の歯に挟むわれはやさしい加害者となる
バゲットを一本抱いて帰るみちバゲットはほとんど祈りにちかい
歌人、杉崎恒夫が90歳で遺した瑞々しい歌集。
90歳になったとき、こんな軽やかさと透明さと、意地悪さとかなしさをあわせもった目で、世界をこんな形でスケッチできたらどんなにいいだろう。体は自分から遠くなるが心は風通しのよいままで。
アンパンの幸福感をふくらます三分の空気と七分のアンコ
やわらかいパンを金具の歯に挟むわれはやさしい加害者となる
バゲットを一本抱いて帰るみちバゲットはほとんど祈りにちかい