往復書簡 ひとりになること 花をおくるよ / 植本一子 滝口悠生

往復書簡 ひとりになること 花をおくるよ / 植本一子 滝口悠生

販売価格: 1,760円(税込)

18cm×13cm 164P
再入荷しました!

写真家、文筆家の植本一子と、小説家の滝口悠生が、2021年11月から2022年4月にかけてやり取りした往復書簡。

対談とも雑談とも違う、往復書簡ならではのやりとり。
それは、読む相手があって、相手の「今」を想像しながらも、自分自身の内面を見つめてことばを探る「ひとり」の時間から生まれるもの。そして読むときには、その「今」は過去になっている。

往復書簡を読む時間の豊かさは、この「遅さ」と「遠さ」にあると思います。

中学生と小学生の子どもを持つ植本さんと、昨年第一子が誕生した滝口さん。子供の成長を日々みつめるなかで気づいたこと、子供と親の距離、関係、未来。さびしさとかなしみ、身近な人について書くこと、自分の親のこと、小説を書くことと日記を書くこと、性別のこと、ひとりになることについて――。

つぶやきのような投げかけを、受け止めたり、全然違う方に投げ返したり、大きく場外へ打ち返したり。ふたりの真摯なやりとりに胸があつくなります。

親である人も、子どもである人も、おふたりのファンもそうでなくとも、是非。



巻末には、武田砂鉄による寄稿を収録。



植本一子(うえもと・いちこ)
写真家。1984年広島県生まれ。
2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。
2013年より下北沢に自然光を使った 写真館「 天然スタジオ」を立ち上げ、一般向けの記念撮影をライフワークとしている。
著書に『働けECD わたしの育児混沌記』『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』 『台風一過』『うれしい生活』など。

滝口悠生(たきぐち ・ゆうしょう )
小説家。1982年東京都生まれ。
2011年「楽器」で新潮新人賞を受けデビュー。2015年『愛と人生』で野間文芸新人賞、2016年『死んでいない者』で芥川賞。
著書に『寝相』『ジミ・ヘンドリクス・ エクスペリエンス』『茄子の輝き』『高架線』『やがて忘れる過程の途中( アイオワ日記)』『長い一日』など。