詩については、人は沈黙しなければならない / 高塚謙太郎

詩については、人は沈黙しなければならない / 高塚謙太郎

販売価格: 1,870円(税込)

数量:
21cm×13cm 111P


詩集『量』でH氏賞を受賞した高塚謙太郎が、矛盾もひっくるめて真っ向から思考し綴った散文集。


詩を書くということとは。
詩を読むということは。
ことばとは。

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 なぜ、私は詩を書くのか。よく言われる100個ほどの、あってもなくても誰も困らない解答(例えば、人々とひとつになりたい、例えば、魂の叫び)は普通に横にどけておく。一つは、間違いなく、人に読んでほしい。この場合、人は私を含む。ただ、それはいわゆる詩でなくても大丈夫だ。なぜ、私は詩を書くのか。必要もないのに、私はさっきも一つ詩を書いた。なぜか。
 それは、言葉という最高に複雑で、最高に意味不明で、最速でアップデートされ、最高に可能な、そんなシステムが目の前に広がっているからだ。数式の美しさや楽しさにそれは近いかもしれないけれど、関数がいつまでも無限に作成可能で、その関数によって生じる機能や像も、あらかじめ予測することがなかなかできそうにない。元手がほぼゼロの、この難易度と自由度の高いオープンワールド系ゲームをプレイしない手はない。
──本文「4.3」より抜粋