はるかカーテンコールまで / 笠木拓
19.4cm×12.3cm 208P
研ぎすまされた五官を穏やかな音色で包みこみ、ときには微笑みを浮かべながら、はかないものたちに寄り添う心やさしき歌人、笠木拓による歌集。
「何者かであろうとしなくていいから、歌は好きだ。この歌の形が決まるまでは、ずっと、果てなく歩けるだろう。夏の夜のにおい。ひとつの歌から次の歌へ、僕は歩いている」(あとがきより)
現実の切なさに身をひたしながらも、遠く遥かなものへの憧れをたずさえ続ける芯の強さ。年齢や性別をこえたものへと届けとばかりに詠まれた歌は、多くの読者の胸を焦がすだろう。2009年から19年までの10年間に作った歌、全343首をおさめた青春歌集の傑作。
ショッピングモールはきっと箱舟、とささやきあって屋上へ出る
飛ぶものを目で追いかけた夏だった地表に影を縫われて僕は
ずぶぬれの夜のあなたが連れてきた春のつめたい牛乳プリン
研ぎすまされた五官を穏やかな音色で包みこみ、ときには微笑みを浮かべながら、はかないものたちに寄り添う心やさしき歌人、笠木拓による歌集。
「何者かであろうとしなくていいから、歌は好きだ。この歌の形が決まるまでは、ずっと、果てなく歩けるだろう。夏の夜のにおい。ひとつの歌から次の歌へ、僕は歩いている」(あとがきより)
現実の切なさに身をひたしながらも、遠く遥かなものへの憧れをたずさえ続ける芯の強さ。年齢や性別をこえたものへと届けとばかりに詠まれた歌は、多くの読者の胸を焦がすだろう。2009年から19年までの10年間に作った歌、全343首をおさめた青春歌集の傑作。
ショッピングモールはきっと箱舟、とささやきあって屋上へ出る
飛ぶものを目で追いかけた夏だった地表に影を縫われて僕は
ずぶぬれの夜のあなたが連れてきた春のつめたい牛乳プリン