私とあなたのあいだ / 温又柔、木村友祐
19cm×13cm 336P
同じ年にデビューし、ともに芥川賞の候補になった作品を持つ二人の小説家、木村 友祐(『幼な子の聖戦』など)と温又柔(『真ん中の子どもたち』など)が2019年2月から1年半にわたってやりとりした32通の手紙を書籍化した1冊。
ともにご自身のルーツである「ことば」と向き合って作品を書かれているおふたり。東京と地方、日本とアジア、男性と女性といった「価値の序列」、国家、政治、文学、社会、倫理など…話題はどこまでも広がります。
私はこの往復書簡はところどころWEBでの連載でも読んでいたのですが、台湾国籍で女性である温さんの抱える諸問題に関して、“無自覚なマジョリティ”の立場を自覚した木村さんの言葉が、本当に正直すぎるほどで…。自分を省みることは傷みを伴うことだけど、見て見ぬふりはもうできない、読んでいる私たちも“当事者”で、同じテーブルについているのだと改めて感じます。
自分はどうなんだろう?異なる存在の他者と共に生きていくためにこの世界をどうしていったらいいのか?本書を読みながら、自問自答と対話を重ねていきたい。願わくば、みんながのびやかに生きられるように。
同じ年にデビューし、ともに芥川賞の候補になった作品を持つ二人の小説家、木村 友祐(『幼な子の聖戦』など)と温又柔(『真ん中の子どもたち』など)が2019年2月から1年半にわたってやりとりした32通の手紙を書籍化した1冊。
ともにご自身のルーツである「ことば」と向き合って作品を書かれているおふたり。東京と地方、日本とアジア、男性と女性といった「価値の序列」、国家、政治、文学、社会、倫理など…話題はどこまでも広がります。
私はこの往復書簡はところどころWEBでの連載でも読んでいたのですが、台湾国籍で女性である温さんの抱える諸問題に関して、“無自覚なマジョリティ”の立場を自覚した木村さんの言葉が、本当に正直すぎるほどで…。自分を省みることは傷みを伴うことだけど、見て見ぬふりはもうできない、読んでいる私たちも“当事者”で、同じテーブルについているのだと改めて感じます。
自分はどうなんだろう?異なる存在の他者と共に生きていくためにこの世界をどうしていったらいいのか?本書を読みながら、自問自答と対話を重ねていきたい。願わくば、みんながのびやかに生きられるように。