震災後のエスノグラフィ――「阪神大震災を記録しつづける会」のアクションリサーチ / 高森順子

震災後のエスノグラフィ――「阪神大震災を記録しつづける会」のアクションリサーチ / 高森順子

販売価格: 4,180円(税込)

数量:
19cm×13cm 368P

再入荷しました。


阪神・淡路大震災の手記を集め出版してきた「記録しつづける会」の事務局長であり、アクションリサーチを通じて、災害体験の記録や表現をテーマに研究している高森順子による論考集。

辛い記憶を抱えた執筆者たちは、なぜ、どのように手記を書いてきたのか?
執筆者の言葉を通して、書くこと、読むこと、思い出すこと、といった普遍的な人の営みそのものの豊かさがたちあがってきます。

本書では、研究者がコミュニティに入り、人びとと共に活動をつくりあげていく“アクションリサーチ”の実践を、エスノグラフィ編、分析編、理論編の三部構成で綴っています。

まず感じてほしいのは、圧倒的なディティールの記述(集まりで出されたお菓子の種類や、ただの雑談にも思えるような会話のひとつひとつ)。「和気あいあいとした」とか「アットホームな」というような言葉で“表現”するのとはまったく違う立体感をもって伝わってきます。そして、いくつもの<ままならなさ>を抱えながら活動を継続していくこと、「書く」をしてきた手記執筆者の「話す」言葉たち、“アクションリサーチ”という人との関わり方の難しさと可能性。本に綴じることで社会にひらくこと。などなど、かなり読みどころ、語りどころの多い本です。

研究者がコミュニティに入り、人びととともに活動をつくりあげていく“アクションリサーチ”の可能性を提起する画期的な一冊。


―――

『震災後のエスノグラフィ』刊行記念トークイベント 〜出来事を本にする〜

日程:2023年4月23日(日)
時間:オープン 13:30、スタート 14 : 00〜
登壇者:高森順子、古橋敬一
料金:1,500円(お買物券500円付)
定員:20名(要予約)
予約:https://onreading.jp/event/dekigoto/