おじいちゃんの封筒[新装版]/ 藤井咲子

おじいちゃんの封筒[新装版]/ 藤井咲子

販売価格: 2,500円(税込)

21cm×15cm 112P


大工の棟梁だった神前弘さんが、95歳で亡くなる日まで、朝から晩まで毎日つくり続けた紙の封筒のコレクションを、孫の藤井咲子さんがまとめた作品集。

新聞紙や折込チラシ、包装紙やティッシュ箱など、生活のサイクルのなかで役目を終えた不用品たち。封筒をつくるために紙を購入するなんてことは、しない。生活するなかで、目の前を通過しては消えていく、エフェメラルで取るに足らない紙ゴミこそが、おじいちゃんが封筒をつくり続けるために欠かせない燃料だった。

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ある日、おじいちゃんの隣で原稿書きをしていた家族が席を立って戻ったら、書き途中の原稿用紙が封筒になっていた。おじいちゃんの封筒に姿を変えた手紙や学校のレポート、製図の青焼きなどを見ると、当時の暮らしがよみがえる。
(本書 覚え書きより)

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身近にあって、
不用なもので作った”紙の仕事”、
こんな何の変哲もないものが
こちらの心に強く響いてくるのは
どうしてなのだろう。
(坂田和實)