ガラスと雪のように言葉が溶ける-在日韓国人三世とルーマニア人の往復書簡 / 尹雄大、イリナ・グリゴレ

ガラスと雪のように言葉が溶ける-在日韓国人三世とルーマニア人の往復書簡 / 尹雄大、イリナ・グリゴレ

販売価格: 1,760円(税込)

数量:
19cm×13cm 192P


自分の子供と異国の言語で話す文化人類学者のイリナ・グリゴレと、自国の言葉を話せないライター、尹雄大が、自らルーツと言語、そして言葉で表現できないアイデンティティと身体感覚について語り合った往復書簡集。

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「前へならえ」と言われたら、すぐにできるように「身体をしつけて」しまった私たちは、いつしか身体の声が聞こえなくなっているのかもしれません。「小さく前へならえ」ができずに体が硬直してしまった経験のある尹さんと、社会主義国家による身体活動によって尊厳を傷つけられたと感じたグリゴレさん(その後チェルノブイリでの被爆体験も…)。2人の身体は、自分の意識ではコントロールできない領域で、もっと敏感に色々なことを感じているようです。自分だけのものだと思っていた「身体の違和感」をもっと見つめてみたら、生きづらさが和らぐかも。そんな願いから、スタートした往復書簡です。

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尹雄大(ゆん・うんで)
1970年、神戸市生まれ。テレビ制作会社勤務を経てライターになる。主な著書に『つながり過ぎないでいい』『さよなら、男社会』(ともに亜紀書房)、『異聞風土記』(晶文社)、『体の知性を取り戻す』(講談社現代新書)など。身体や言葉の関わりに興味を持っており、その一環としてインタビューセッションを行なっている。

イリナ・グリゴレ
1984年ルーマニア生まれ。2006年に日本に留学し、2007年に獅子舞の調査をはじめる。
一時帰国後2009年に国費留学生として来日。弘前大学大学院修士課程修了後、東京大学大学院博士課程に入学。主な研究テーマは北東北の獅子舞、日本で生活する女性の身体とジェンダーに関する映像人類学的研究。現在はオートエスノグラフィー、日本における移民の研究を始めている。