ロベール・クートラスをめぐる断章群 / 堀江敏幸

ロベール・クートラスをめぐる断章群 / 堀江敏幸

販売価格: 5,500円(税込)

数量:
21cm×15cm 240P



フランスの画家ロベール・クートラスの生涯と作品を、堀江敏幸が10年にわたりたどった随想録。



独特の作品世界と、周囲に流されることなく自らの道を歩んだ生き方によって、いまも静かに人々を惹きつけるフランスの画家、ロベール・クートラス(1930–1985)。

フランス各地を転々とし、石工などの仕事を経てヒッチハイクでパリへ。一躍その油彩作品が注目され画廊の専属となるものの、方針の違いから契約を破棄。その後は、毎晩、縦12センチ、横6センチほどのボール紙に「カルト」と呼ばれる小さな作品を描き続けました。

本書は、クートラスの歩みと試みを、作家・堀江敏幸が丹念にたどった随想録。『工芸青花』で足かけ8年にわたり連載された、クートラスの足跡や作品、彼を取り巻く人々や時代について綴った文章をまとめたもの。

堀江は10年にわたってクートラスの画業と生涯を調べ、その作品世界に向き合ってきました。本書に収められた「断章群」は、画家の人生を一直線の物語として描くのではなく、作品や言葉、記憶の断片をひとつずつ拾い上げながら、その人物像に近づいていきます。

「やはり自己の世界に沈潜すべきだったのだ。」

貧窮のなかで自らの制作を続け、1985年に急逝したクートラス。その生き方と作品をめぐる堀江敏幸の静かな思索が、読む者自身の「つくること」「生きること」への問いを呼び起こす一冊です。