奇遇 / 岡本真帆、丸山るい
18.5cm×10.5cm 128P
歌人、岡本真帆・丸山るいの短歌二人誌『奇遇』。
短歌200首、評、エッセイを収録。
―――
この船は水平線に溶けこんで見えるのだろう地平線から
海鳥のように飛べない僕たちが地上でうれしくぶつけるビール
物語から顔を上げ歩くとき人差し指は栞のかわり
岡本真帆
―――
その町の雪のふかさをある年の葉書に知ってそれきりの町
イヤホンが内耳につくるくらやみのなかを響いている雨の音
持ち物に名前を書いていくように雨は通りを濡らしはじめる
丸山るい
歌人、岡本真帆・丸山るいの短歌二人誌『奇遇』。
短歌200首、評、エッセイを収録。
―――
この船は水平線に溶けこんで見えるのだろう地平線から
海鳥のように飛べない僕たちが地上でうれしくぶつけるビール
物語から顔を上げ歩くとき人差し指は栞のかわり
岡本真帆
―――
その町の雪のふかさをある年の葉書に知ってそれきりの町
イヤホンが内耳につくるくらやみのなかを響いている雨の音
持ち物に名前を書いていくように雨は通りを濡らしはじめる
丸山るい