慣れろ、おちょくれ、踏み外せ ——性と身体をめぐるクィアな対話 / 森山至貴、能町みね子
19cm×13cm 320P
「わからない」と「わかる」、「マイノリティ」と「マジョリティ」を行き来しながら、森山至貴と能町みね子が言葉を交わした、繊細で痛快なクィアについての対談集。
“みんな”でいたくない“みんな”のために――。
名前をつけて分類して整理して、それでわかった気になったり。自分のなかの物差しに当てはめて単純化しようとしたり。それは怠慢な態度だったと思う。
森山さんと能町さんの対話は、逡巡と迷いと諦めと怒りに満ちていて、だけど、読んでいて明るい気持ちでいっぱいになる。
LGBTという言葉のそもそも、マイノリティとマジョリティを行き来すること、一貫性のない身体と心、かけがえのない自分の不幸を手放さない、「女」と「男」を二極にしないグラデーション、バラバラのまままとまって闘うこと、恋愛感情がある人はない人を想像できない、あらゆる差別の根源にあるもの、「結婚」「家族」という制度をおちょくって書き換える態度・・・。
ひとりの人間という存在は、こんなにも複雑で、固有で、繊細。だから、あらゆる常識や規範を揺らし疑いおちょくり踏み外すクィアな視点は、目の前の人や世界に触れるためにも有効なのではないだろうか。
セクシュアル・マイノリティにまつわる複雑に絡み合う言葉や概念、思想、研究、ムーブメントも丁寧に解説されているので、入門書としてもおすすめ。
「わからない」と「わかる」、「マイノリティ」と「マジョリティ」を行き来しながら、森山至貴と能町みね子が言葉を交わした、繊細で痛快なクィアについての対談集。
“みんな”でいたくない“みんな”のために――。
名前をつけて分類して整理して、それでわかった気になったり。自分のなかの物差しに当てはめて単純化しようとしたり。それは怠慢な態度だったと思う。
森山さんと能町さんの対話は、逡巡と迷いと諦めと怒りに満ちていて、だけど、読んでいて明るい気持ちでいっぱいになる。
LGBTという言葉のそもそも、マイノリティとマジョリティを行き来すること、一貫性のない身体と心、かけがえのない自分の不幸を手放さない、「女」と「男」を二極にしないグラデーション、バラバラのまままとまって闘うこと、恋愛感情がある人はない人を想像できない、あらゆる差別の根源にあるもの、「結婚」「家族」という制度をおちょくって書き換える態度・・・。
ひとりの人間という存在は、こんなにも複雑で、固有で、繊細。だから、あらゆる常識や規範を揺らし疑いおちょくり踏み外すクィアな視点は、目の前の人や世界に触れるためにも有効なのではないだろうか。
セクシュアル・マイノリティにまつわる複雑に絡み合う言葉や概念、思想、研究、ムーブメントも丁寧に解説されているので、入門書としてもおすすめ。