プレイ・ダイアリー / 大前粟生

プレイ・ダイアリー / 大前粟生

販売価格: 1,870円(税込)

数量:
19cm×13cm 160P


読むこと/演じること。そこには加虐も被虐も潜んでいる――。

『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』『おもろい以外いらんねん』など数々の話題作で知られる大前粟生が、新たな文体で挑んだ圧巻の日記文学!


〈「女の子は笑顔でいた方がいいよ」グロテスクだと思う。
そう思ったのは、私。〉

スカートめくりをする男子を目撃して泣いてしまった三田菜月ちゃんは、先生に「女の子は笑顔でいた方がいいよ」と声をかけられて以来ずっと笑顔だった。笑顔を絶やさなかった菜月ちゃんは勝手な欲望や加害の対象になっていった。七歳から二十六歳までの菜月ちゃんを演じる私は、彼女を解釈してしまう暴力性に怯えながらも、やがて役に喰われていく――。「演じる」を記した、祈りの日記。

痛みという方法しか取ることができなかった菜月ちゃん。
あなたを演じたこの身体は、菜月ちゃんを連れて、生きていこう。

遠くで今起きている戦争と、過去にここで起きた戦争。マンション修繕工事の耐えられない轟音のなか、私は今・ここで、目を背けずに知り続けなくちゃいけない。現在を誠実に生きようとすればするほど傷つく私の小さくて大きな抵抗の日記を描いた短編「小さくて大切な場所を守るための日記」も収録。