しふくの時 / 小松岬
17cm×10.5cm 38P
歌人、小松岬による歌集。第65回短歌研究新人賞候補作にもなった、歌人、小松岬による歌集「しふくの時」。
小田急線無差別刹傷事件をテーマに、社会的に抑圧状態にある女性性の現在を、切実に、詩的に描いた短歌30首。
一行の誰もさわれぬ詩になって透明なまま駅に立ちたい
花が夜にどう香るかをたしかめてたしかめ続けて老いてゆけたら
子を産むか金稼ぐかの街にいてわたし砂漠でも水を探すね
この道をゆけと背中を押してくる手たちのずいぶんやわらかいこと
なつかしい兎のような熱を抱き これは怒り あなたにも抱かせる
歌人、小松岬による歌集。第65回短歌研究新人賞候補作にもなった、歌人、小松岬による歌集「しふくの時」。
小田急線無差別刹傷事件をテーマに、社会的に抑圧状態にある女性性の現在を、切実に、詩的に描いた短歌30首。
一行の誰もさわれぬ詩になって透明なまま駅に立ちたい
花が夜にどう香るかをたしかめてたしかめ続けて老いてゆけたら
子を産むか金稼ぐかの街にいてわたし砂漠でも水を探すね
この道をゆけと背中を押してくる手たちのずいぶんやわらかいこと
なつかしい兎のような熱を抱き これは怒り あなたにも抱かせる