忘れられた日本憲法——私擬憲法から見る幕末明治 / 畑中章宏

忘れられた日本憲法——私擬憲法から見る幕末明治 / 畑中章宏

販売価格: 1,980円(税込)

19cm×13cm 192P


1874年からの「自由民権運動」の中で様々な日本人たちが構想しながらも、大日本帝国憲法には反映されることがなかった「私擬憲法」について、民俗学者の畑中章宏がリサーチし綴ったノンフィクション。


私擬憲法には、幕末維新を越えてきた民衆の「こころ」と「からだ」に裏打ちされた夢や希望が映し出されている。(中略)
明治の憲法草案を、貴重な民俗文化と捉えて、その意味を考えていきたい。
――本文より


明治22年に「大日本帝国憲法」が発布されるまで、日本には国会もなく、憲法もなかった。そして、多くの日本人が自ら憲法を構想した。

戊辰戦争に敗れた米沢藩士、西南戦争に駆り出された者たち、自由民権運動の担い手たち、地方の豪農、商人……彼らは集まり、書を読み、議論し、政府に建白書(嘆願書)として憲法草案を提出している。

それら「私擬憲法」は、死刑廃止、男女ともの参政権、天皇リコール論、著名な「五日市憲法」や、明治天皇のブレーン元田永孚のものまで多種多様だ。


《自分たちらしい国づくりを目指して――。》
現実は変わらないものではなく、自ら作り上げるもの。
明治人たちの夢を追う、歴史ノンフィクション。